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志村つくねの父さん母さんリヴァイアサン

文筆家・志村つくねの公式ブログ。本・音楽・映画を中心に。なるべくソリッドに。

見放題泥棒

新年度ですね。

学校の授業もそろそろ一周目が終わる頃なんでしょうか。

自己紹介に次ぐ自己紹介の季節。

甘酸っぱいですねぇ。

 

僕はあと二週間でハタチというタイミングで上京し、一人暮らしを始めた。

東京にそれほど憧れがあったわけではないけれど、目に飛び込むあらゆる事象が新鮮だった。

親元を離れて自由に時間を管理する快楽に目覚めたのがこの時期だ。

家で映画を観ていても、中断されない。

これ、最高。 

 

動画配信サービスが主流の今となっては、もはや昔話だが、

店に並ぶパッケージを眺めて、作品を吟味する至福の時間を持っていた。

家の真裏にレンタルビデオ屋があったため、きわめて健康で文化的なインドア・キャンパス・ライフを送っていたのが、ハタチになりたての頃。 

話題の名作を中心に、貪欲に観ていました。

”映画好き” になりたかったんだろうなぁ。

マインドが若いわ。

 

VHSを早送りしたり巻き戻したりすることによって、なんとなく全体を観た気分に浸れたり、本編途中で画像が粗くなったり、あれはあれでなかなか楽しいものでした。

件の店舗は、大型チェーン店ではなく、地域密着型。

ほぼすべてのビデオがカビくさかったのが良き思い出です。

なかでも、『ネクロノミカン』の放つ異臭はたいしたものだった。

あの臭さのせいで、いまだに鑑賞できずにいます……。

 

大学の英語の授業でも、映画を題材にしたコースをとっていましたな。

毎週一本の映画を観て、少人数でディスカッションするという。

『めまい』と『市民ケーン』ぐらいしか覚えてないけど、あれは貴重な時間だった。

自分では選ばない作品を半ば強制的に観るという経験も財産。

こういう時間は、社会人になってからだと手に入りにくいと近頃気づきまくりです。

 

今の気分で、新生活を始める人に向けて3本選んでみました。

 

ビッグ・フィッシュ

ラブ・アクチュアリー

カイロの紫のバラ

 

これらを 初めて観たときの感受性をいつまでも胸に宿したいのぅ。

お気に入りの作品の面白さを誰かに語るのもまた、楽しいものです。