志村つくねの父さん母さんリヴァイアサン

文筆家・志村つくねの公式ブログ。本・音楽・映画を中心に。なるべくソリッドに。

記号体験

国技館で観たアイアン・メイデン2DAYSが圧倒的だった。

メタルという音楽を聴いたことがない人でも、いや、音楽に関心のない人でも、

あのスペクタクルを目の当たりにすれば、心が動くだろう。

それぐらい徹底的なのだ、彼らのライヴは。

 

「あのゾンビ風でガイコツ風のアートワークがどうもダサいなぁ」などと

敬遠している人ほど、案外のめり込みやすいのではないか。

かつての僕もCDジャケが怖くてなかなか手に取らなかったクチですが、

無心に耳を傾けてみると、ブリリアントな世界が広がっていた。

海賊船の財宝を発見したような気分だったなぁ。

 

どのアルバムから聴けばいいのかわからない。

そんな人は、最新のライヴ盤からさかのぼって聴いてみるといいかもね。

代表曲が網羅されているし、会場のとんでもない雰囲気も封じ込められている。

本能の赴くままにウォーウォー叫びたくなること請け合い。

僕が一番好きなアルバムは『POWERSLAVE』です。ベタですが。

 

ぐっすり眠って目を覚ますと、プリンス死去の報が飛び込んできた。

ツイッターで皆が言ってるけれども、昨年末から今年にかけてのこの流れは

なんなんだ。

やめてもらいたい。

 

正直に言えば、熱心にプリンスの音楽に触れてきたわけではない。

でも、彼がどれほど偉大なのかはわかる。

メタルやらプログレやらの名盤を漁り、「もう聴くものはない!」なんて

調子に乗っていた20代後半に聴いた『Planet Earth』(2007)は衝撃だったなぁ。

ここに収録されている「Guitar」という曲が超カッコよくて、大好きでした。

今後、いろんな側面からプリンスのことが語られると思うけれども、

僕にとって、彼はスペシャルなギタリストです。

どうか安らかに。