志村つくねの父さん母さんリヴァイアサン

文筆家・志村つくねの公式ブログ。本・音楽・映画を中心に。なるべくソリッドに。

蝶と蛾はちがう

わーい。晴れ間が広がっております。

天気予報を見ていると、まだまだ梅雨は続くそうで。

夏が来る直前のこのグズグズした感じが嫌いではない。

むわっとした曇り空が半永久的に漂う時空がなんとも言えぬ。

 

なーんてところまで下書きを書いて、丸一日放置していたら、外は大雨です。

しかも、やや冷えるじゃないか。

いったい、なんなんだ、この天気は。

ふて寝するにはもってこいのムードです。寝ないけど。 

 

ここ数日、近所の動物たちのざわめきが大変なことになっている。

公園に歩きに出かければ、新鮮なミミズが何匹も横たわっているし、

隣の家のインターホンには見たことのない巨大蛾(見た目が気色悪い)が

お地蔵さんのような佇まいで止まっているし、

裏のお家のタロちゃん(犬)は散歩中の同種族に遠慮なく吠えかかる。

みんな、ムダに元気だ。

 

そんなに山のほうに住んでいるわけではないのに、ちょこちょこ自然があって、

東京は油断ならない。

大阪に住んでいたときと比べれば、公園の多さは明らかなんである。

なんだかんだ言って、うまいこと都市計画が成されているんでしょうか。

その辺の事情はよくわかりませんが。 

 

先日などは、家の前の何の変哲もない道にタヌキがひょこひょこ歩いていたのだった。

「えらいずんぐりむっくりしたネコがいるなー」と思って、覗きこんだら、目が合った。

見つめ合うこと数秒、「ああ、こうやって、人は騙されていくんだな」と悟ったと同時に、ヤツは大通りのほうへ向かってぷりぷり前進していった。

なんか、後ろ姿の頼りなさに「はじめてのおつかい」感が漂ってたなぁ。

無性に緑のタヌキを食べたくなったことを告白します(普段は赤いキツネ派)。

 

雨は憂鬱だけれども、悪いこと全部流してくれると思えば、ちょっとは前向きに

なれるんじゃないでしょうかねー。

だましだまし、やって行こう。

化かし合いたい、愛されたい。