おお、快晴である。
しかも、こどもの日。
それだけで強くなれる気がするよ。
希望がふわふわと舞っているようであるよ。
朝ごはんを食べたばかりだというのに、もう昼ごはんを何にしようかと考えている。
まるで食いしん坊のようである。
まぁ、否定はしませんが。
ボロネーゼ的なものを口にしたいが、そういえば昨日の昼はボロネーゼなのだった。
どうなっとるんだ。
ついにボケてきたか。
食いしん坊といえば、90年代の一時期、見るも無残にブクブクと肥えていたダフ・マッケイガンの自伝を読み終えた。
なんとも素晴らしい内容。
泣かせにかかっているわけでもないし、話を過剰に盛っているわけでもない。
にもかかわらず、熱いものがこみ上げてくるドラマティックな物語です。
僕はこの人のことが、より一層好きになってしまった。
”乗り越える”って、すんごいことですよ。
ガンズ・アンド・ローゼズという巨大バンドのベーシストとして、というよりは、一人の人間として、しっかりと己の闇と向き合っている姿勢がじつに真摯。
特に、ドラッグとアルコールに関する描写は凄まじく、「よくこんな状況から抜け出すことができたものだな……」と腕を組んで考え込んでしまうほど。
ただひと言、生きてくれていてよかった。
ぶ厚い本で、情報量も多く、そんなにスイスイと読み進められる類の自伝ではない。
だが、時間をかけた分だけ「あの時、ダフはこんなことを考えていたのか」とか、「まさか、水面下でそんな交流があったとは!」といった発見が身に染みてくること請け合い。
無責任に万人に対してオススメすることはできないけれども、武道との出会い、試練を経たのちの大学での学びなど、そこかしこに生きるヒントが散りばめられております。
とりわけ、プロローグや謝辞に彼の精悍な人柄が表れていると思った。
ちなみに、僕は、奥様や娘さんたちを軸とした家族との何気ないエピソードにいちいち涙したのであった。
そして、不意打ちで登場するアクセルやイジーがとてもいい味を出しています。
読み終えたファンの方々と読後感を共有したいですなぁ。
1月の来日公演時の異様なカッコよさを裏付ける、生きざまと言霊。
自己の弱さと向き合う強さが結晶と化した良書です。
ダフ・マッケイガン自伝 イッツ・ソー・イージー:アンド・アザー・ライズ
- 作者: ダフ・マッケイガン,川原真理子
- 出版社/メーカー: DU BOOKS
- 発売日: 2017/03/24
- メディア: 単行本
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