志村つくねの父さん母さんリヴァイアサン

文筆家・志村つくねの公式ブログ。本・音楽・映画を中心に。なるべくソリッドに。

最近のもろもろ

 連日、ついに氷河期の到来かと勘違いするほど寒いっす。とはいえ、まあまあ元気でやっていますよ。何を隠そう、今年に入ってから、まだライヴに出かけていないのだ。このペースでいくと、年間10本も観られれば御の字かなという気分にさえなってくる。できれば月に2、3本は観たいのだけれど、「現状」を考慮に入れれば、いろいろと仕方がない。ただ、公演情報などは細かくチェックしており、それなりに計画も練っているので、暖かくなれば状況は好転するのではないかと。うん、多分。世界との新たな向き合い方をまだまだ調整中なのだ。Pで始まってAで終わるバンドの今の姿は是非観たいのだが、どうなることやら。

 先月は一体何をやっていたのだろう。ところどころ記憶が飛ぶくらい、日々の生活に追われていた? うーん、つまらん人間になったものだ。それなりに印象深い出来事もあったので、いくつか書きとめておく。

 

 まずは骨伝導イヤホンの導入。これはわが人生の潮目が変わったなと感じるイベントだった。オーディオテクニカのATH-CC500BTというブツです。使い始めは非常に違和感があったのだが、購入から2週間ほど経った今、なくてはならない装備品となっている。骨伝導といえばShokzなるメーカーが有名なんだそうだが、敢えてのオーディオテクニカ。理由は単純、会社名の響きがカッコいいからである。まあ、そんなことはどうでもよく、従来、有線のイヤホンなりヘッドホンを使っていた僕からしてみると、ワイヤレスって革命なわけです。さらには、耳の穴を塞いだり、頭を締め付けたりすることなく、「ながら聴き」ができるというのが、もう最高。宅配の対応や「ごはんよー!」と荒々しい声で呼ばれた際のレスポンスが非常に良好となりました。

 ここへ来て、なぜ骨伝導イヤホンを試す気になったかというと、年末年始に音声を扱う仕事(「音楽」ではない)を詰め込んだ結果、左耳の中が痒くなるわ、頭がボワンボワンするわで良いことが何一つなかったから。極めて繊細な音声と対峙する毎日であるからして、あまりにチープな装備だと太刀打ちできないのである。まあ、有線のそこそこの値段のイヤホンと比べれば、音質に期待はできないし、いちいち充電しないといけないのが面倒くさい。だが、これである程度の用は足りるので重宝している。しばらくは、状況に応じて2、3種類のイヤホン、ヘッドホンを併用しようという結論に達した。そうこう言っているうちに、愛用のヘッドホンのケーブルがものの見事に断線してしまったため、次なるブツを検討中。開放型で有線というこだわりは譲れない。初めてAKGに手を出してみようと企んでいる今日この頃である。

 

 1月31日締切の短歌研究新人賞(30首)に応募した。2012年頃から短歌を作り始め、毎月せっせと『短歌研究』と『角川短歌』に投稿しているのだが、どうにもこうにも、ねぇ? こちらの賞、惰性に近いような形でほぼ毎年チャレンジしているのだが、最終選考に残りそうな気配が微塵もなくて清々しい。わはは。僕は一首完結型(?)の性格なため、どうにも連作という形式に馴染めない。何年経っても、中途半端な形でしか短歌に関わっていないところが駄目なんでしょうな。ここ数年の収穫は、実は自分は短歌よりも俳句に向いているんじゃないかということ。なにしろ、俳句には季語がある、そのうえ、短歌よりも少ない文字数で済む。その俳句も、まことに中途半端な態度で臨んでいるような気がしてならないんですけどね。「本気」ということについて考えまくる毎日である。賞を獲るために創作をやっているわけではないが、欲しいよね、賞は。頂けるものならばね。

 

 そして、これまた自分にとって大きな出来事なのだが、新共同訳の『聖書』を約2年かけて通読することができた。旧約も新約も。1日1章という決して多くない分量が功を奏したのか、コロナ禍でズタズタになった自分の心にひとつひとつの言葉が沁み込んでいくような感覚を得た。なんでこんなことを始めようと思ったのかはわからないが、読み始めた時は相当弱ってたんだろうな。今回の通読ではっきり言えるのは、創世記、ヨブ記ヨハネの黙示録などの有名どころだけが聖書じゃないぞってことです、当たり前の話だけれども……。僕はべつにクリスチャンではないし、熱心な仏教徒というわけでもない。特定の宗教に寄りかからずに、ふわふわ生きている者ですが、おおいに勉強になった。この世には、信仰によって生かされている人がいるのだ。そのことを納得し、なんだか体の内側がほんのり暖かくなったのである。まあ、小学生の頃にYMCAのスイミングスクールに通い、中・高・大・院とキリスト教系の学校に身を置いたことは、まったく無駄ではなかったのかも。久々にマリリン・マンソンでも聴くかね。

 

 ぼんくらを煮詰めたような毎日ではあるが、水面下で初めてのタイプのお仕事を完了した。「え? 今までそれ、やったことがなかったの?」と驚く人もいるかもしれない。実はそうなんですよ。オファーがあった時はうれしかったなぁ。資料と格闘し、うんうん唸って言葉をひねり出すというスタイルが僕の性には一番合っているのかもしれない。情報解禁をお待ちください。何事も一歩ずつ。ご縁を大切に。今後はますます新しい可能性に好奇心を開いておこうと思う。

 

 ブログの更新および配信がどうしても真夜中になってしまう。たくさんの人に読まれたい欲望は強うござんすが、しばらくはひっそりと書きたいことを書くというスタンスでいいのではと思えてきた。というわけで、ぼちぼちやります。2月もキリリとよろしくお願い申し上げます。