志村つくねの父さん母さんリヴァイアサン

文筆家・志村つくねの公式ブログ。本・音楽・映画を中心に。なるべくソリッドに。

こまめに水を

 なんでもいいから、まめに発信してみようと思う。分泌のごとく文筆しないとね。生きた証を刻んでいかねば、すぐに忘れ去られてしまうぞ、と。

 先ほどまで、NHKで『映像の世紀 バタフライエフェクト』の「ブルース・リー 友よ水になれ」を観ていた。観る前から予想がついていたことではあるが、いやー、まー、楽しかったですね。僕はハタチの頃、初めて観た『燃えよドラゴン』にやられて、しばらくの間、目覚ましの音楽をあのテーマ曲にしていたぐらいなのだ(その前はロッキーのテーマだった)。正直に告白すれば、まともに観たブルースの映画って、これぐらいだと思うのだが、それにしても影響力は絶大だった。あのスピードとしなやかな動きはもちろん、僕が惹かれたのは彼の悲しげな眼だ。「なんちゅう表情をするの!」とテレビデオ(懐かしい)の前で声に出して驚いていたのが昨日のことのようです。

 僕は90年代に放送されていた元祖『映像の世紀』の大ファンなのだ。加古隆の音楽に導かれ、思春期の心に深く突き刺さった映像の数々は、大きな糧となっている(ほとんど忘れてますが)。しかし、ここ数年、ロクにテレビ番組をチェックしていなかったこともあり、『映像の世紀 バタフライエフェクト』なる新シリーズが2022年4月から始まったことに気付かず……。年明け一発目の「危機の中の勇気」という回をたまたま視聴して、そのストーリー展開の巧みさに涙し、「こりゃ、ちゃんと放送を追いかけなきゃなぁ」と思いを強くしたわけです。見逃した過去エピソード一覧には、やたらと”ロック”の文字が目につくのも気になる。絶え間なく再放送希望です。

 NHKといえば、そのほか、『舞いあがれ!』に『大奥』がアツい。いや、アツがっているのは僕だけかもしれんが、「映像の世紀」も含めてこの3本で1週間を回しているといっても過言ではない。

『舞いあがれ!』はだいぶ舞いあがった感が出てしまっているけれども、僕の第二の故郷とでも呼ぶべき東大阪が舞台なので、チェックを怠らないようにしている。笠巻さん役の古舘寛治が絶妙なんですよねぇ。あと、くわばたさんとぐっさんも巧い。うめづに行きたい。『大奥』はマァよくできている。原作漫画は2、3巻までで中途半端に読むのを放棄したし、これまでの映画版やドラマ版も観ていないので、僕に詳しく語る資格はない。だが、良いキャストを揃えたものだな! と毎回感心している。幾田りらの主題歌も非常にマッチしていますね。

 要するに、NHKプラスの見逃し配信のおかげで、文化的にいろいろと助かっているのです。皆さんも登録すると便利ですよ。受信料を払っておいてよかったなと思える唯一の事例かもしれない。NHKの厳選番組だけでもこんなに忙しいのに、アマプラやNetflixをも使いこなしている人たちって、どんな時間の使い方をしているんだろう? まさか、寝てない? 友よ、水になれ。今日は仕事以外のことで充実の疲れを覚える一日だった。さーて、水のように寝ますよ。