ツイッターでチョロッと書いたから、まあいいか。と思ったけれども、やっぱり節目だもの、ちゃんと記しておかねば。外は晴れていることですし。
2023年5月20日をもって、文筆家デビュー10周年を迎えました。いつも温かく見守ってくださっている皆様、本当にありがとうございます。一人ひとりの優しさのおかげで僕という生き物は成り立っております。
ものすごく凸凹の多い道のりではありますが、なんとか消滅せずに済んでいます。この10年、短すぎました。良いことも悪いことも、振り返ってみれば、全部糧となっています。感慨深いです。
一応、商業誌デビューをもって「文筆家デビュー」としてみました。アマゾン等の書誌情報によれば、2013年5月20日発売の『MASSIVE Vol.10』にて筋肉少女帯のことを書いたのが1発目ですね。そして、翌週5月27日発売の『ユリイカ』山口昌男特集では、道化論について寄稿しました。こちらは本名名義ですが。
なんだか遠いところへ来てしまったような、そう遠くもないような、不思議な気分です。物を書いてよかったのは、思いがけない出会いがたくさんあったことです。「つくちゃん」とか「つくねさん」と気軽に呼んでもらえる未来を、若い頃は想像だにしていませんでした。その一方で「志村」とか「志村くん」と相変わらず呼んでくれる皆さんのありがたさを噛み締めている。(本名の下の名前で呼ぶのって、家族ぐらいだなぁ。)
話が脱線してきた。物書きとしての自分の持ち味ってなんだろうな? と考えてみたのですが、「誠実に対応し、締切は守る」ということぐらいですかね。あとはなるべく論理的に構成することとか? よくわかりません。
物を書きたかった人が物を書けているのは、幸せなことではないか。そんなシンプルな結論に行き着きそうです。仕事の量だって全然多くはないし、まだまだ世間に認知されているとは言い難いですが、そこはこれからの5年、10年と頑張っていくぜ! と気合いを入れてみます。
どう考えても、ハッピーな方向に行くのがいいですよ。
というわけで、デビュー10周年を迎えたからといって、べつに何もしません。僕が大切にしている言葉を記して、この文章を終わろうと思います。敬愛する映像監督が何気なくかけてくださった言葉です。
「つくちゃんは、そのまんまがいいよ」
皆様、これからもよろしくお願いいたします。